「サクラ」の小説が書きたい、と思ったものの、「大正」当時の世界や生活などまるで知らないカワモトが、
「サクラ大戦」「太正時代」に想像を巡らせるために使用したり、興味深く読ませていただいた本etcを御紹介します。

 新規=  追記=

<<総合>>

週刊日録20世紀

1923年 第28号(97.9.9)
1924年 第64号(98.6.9)
1925年 第65号(98.6.16)
1926年 第66号(98.6.23)

講談社 毎週40ページ前後発行されているシリーズ。1年1冊で、写真が多く雑誌形式。多くの出来事がつめこまれているので初心者にわかりやすい反面、人物、用語の解説に割く文章が少なく、調べ足さなければわからないことも。現在入手困難。

20世紀フォトドキュメント

3 生活と風俗
9 芸術

(株)ぎょうせい 写真で綴る、20世紀史。こちらはカテゴリ別に編集されている。「3」では、庶民の生活や物価などが年代別に比較されている。「9」では演劇や映画など

史話日本の歴史

29「成金がゆく 大正デモクラシー」
30「帝都壊滅 関東大震災」

作品社 平塚らいてうの「原始女性は太陽であった」など当時の人間の手記から、抜粋して編集。帝劇での観劇記や、当時の風習を伝える。「30」は関東大震災の前後に詳しい。手記の元本も載せており、より詳しく調べることも可能。

荷風と東京--断腸亭日乗私註--

川本 三郎

都市出版 作家、永井荷風の日記「断腸亭日乗」を元に、「銀座のカフェ」「東京の食堂」「モダン都市東京」などテーマ別に編集。他にもさまざまな文献を引用して、検証を試みている。

帝都東京

宝島社

別冊宝島シリーズに「帝都」が登場。維新から戦後にかけて、天皇と帝都の関係、街づくりや演出法、現代に残る足跡など、膨大な情報量です。主に対談が多く、専門家によるツッコミが多数楽しめます。

魔都江戸の都市計画

内藤 政敏

洋泉社 徳川幕府は江戸を守護するために、どのような呪術的意味合いを施したのか。それを影から操ったとされる天海僧正は、どのような役割を果たしたのか。

絵はがきが語る関東大震災

木村松夫、石井敏夫編著

柘植書房 題名通り、当時の絵はがきを多数収録。テレビがなかった当時は、こういう物が全国の人に惨状を伝えたのだそう。死体の写真を絵はがきにするなんて現在では考えられませんが、情報が行き渡らない当時では貴重な伝達手段だったようです。

ドキュメント関東大震災

現代史の会 編

草風館 震災の経過や、被災した人々の手記を元に構成。当時から「運命論」や「朝鮮人暴動説は謀略である」といった考えや情報が出回っていたらしいです。

東京流行生活展

新田次郎・田中裕二・小山周子

河出書房新社 明治から現在までの風俗の変遷に絞った展示品とその解説をまとめたもの。まさにサクラの時代が微にいり細にいりで見られます。「図説東京流行生活」の名で一般書店でも販売されています。

江戸東京博物館公式ガイドブック

東京都江戸東京博物館

東京都江戸東京博物館 量的には、サクラに関わるような内容はそう多くはありません。が、私のように地方人で「東京」という街に根付いてない人間には「こんなことがあって、今の東京がある」という想起を助けてくれるような図録です。(館内売店にて購入)

図表で見る江戸・東京の世界

東京都江戸東京博物館

東京都江戸東京博物館

<<帝劇・銀座・浅草など>>

帝国劇場開幕

嶺 隆

中公新書 創設時の「帝国劇場」の内部や、当時の演劇事情などが書かれている。有名な逸話も多く、浅く広くという感じで物足りない部分もあるが、入門書としては親切で格好の一冊。

銀座と戦争

平和のアトリエ社 大正から昭和、戦後にかけて、写真とキャプションで構成した「銀座史」。カフェの内部や、軍事パレードなど、当時の銀座のにぎわいを知ることが出来ます。

銀座物語

野口 孝一

中公新書 江戸時代以降の銀座の、商業や文化などの歴史を分類。関東大震災の様子と、その後の復興にも、一章割いている。

東京の盛り場

海野 弘

六興出版 まさにタイトル通り。浅草、銀座など東京の歓楽街を紹介しています。大正時代の様子も様々な文献を引きながら載せてあります。

東京ホリデイ

杉浦 さやか

新潮社 文庫サイズのお散歩&買い物日記。全体的にレトロ感漂う、古きよき東京の風景。浅草の項ではヨシカミとアンヂェラスが隣り合ってます。お買い物内容などトータルで女性向きかも。

<<軍事>>

日本陸海軍総合事典

秦 郁彦編

東京大学出版会 戦中戦後の主要人物辞典、及び組織形態をまとめた一冊。まとめた、といってもそこは事典。大きい、重い、手が疲れる。調べる内容が絞れている人向きかも。

図説日本海軍

野村 実監修

河出書房新社 大神と加山が所属した、かつての大日本帝国海軍。ペリー来航から第二次大戦終戦までが整理されています。監修者は元大尉だそうですが、あとがきは意味深いものがあります。

江田島

セシル・ブロック

銀河出版 英国人の著者から見た、昭和初期の海軍兵学校の生活や授業など。かなり厳しいものだったことがしのばれます。そうか、やっぱり泳ぐ時はふ××し一丁なのか……(笑)

<<ロシア>>  マリアの故郷、ロシア、ウクナイナを知りたいあなたへ

ロシア歴史地図

マーチン・ギルバード

東洋書林 10月革命のペトログラード市内や、強制収容所の在り処など、時代や出来事に合わせたロシア地図。

ロマノフ家のオルゴール

中村 嘉人

未来社 神戸のオルゴール館開館までの事情と、二人のニコライ、ロシア最後の皇帝ニコライ2世と日本でロシア正教を布教したニコライ大司教を紹介した、読み物風の話。

JTBポケットガイド

ロシア・シベリア・ウクライナ

  反則技かもしれませんが、建物や歴史をコンパクトにまとめていて、重宝な一冊。「ゾロティ・ボロータ(黄金の門)」の入館案内など、実地にも役立ちます。

<<アメリカ>> マリアの住んだNYを知りたいあなたへ

「禁酒法」

講談社現代新書

1920年代、アメリカでの、禁酒法の成立、社会事情、廃止に至るまで。かのAかほりSとる氏も「前夜」で参考にしていた一冊。手際よくまとめられているので、これで「ニューヨークのマリア」の背景はばっちりでしょう。

「ニューヨーク」

旅する21世紀ブック

同朋舎出版 歴史的、地理的よもやま話も載っている都市別観光ガイドブックのシリーズ「望遠郷」の一冊。マンハッタンの地図や食べ物などの参考に。もちろん旅行にも使えます。

<<フィクション>>

椿姫

デュマ・フィス

新潮文庫

いわずとしれた「椿姫の夕」の原作本。「椿姫」と渾名される、パリ社交界の高級娼婦マルグリットと、実直な青年アルマンの恋物語。帝劇ではすみれとマリアで演じられました。

星の国のアリア

ひの まどか

講談社

ロシア革命で日本に逃れた一家。ロシア人を父に、日本人を母に持つ少女が、やがてボリショイ劇場のプリマドンナになるまでを描いた音楽小説。設定がマリアを彷佛とさせるだけでなく、一人の少女の物語としても絶品!

十二階の枢

楠木 誠一郎 

講談社ノベルズ

時は明治。浅草陵雲閣に謎のテロ集団がたてこもった。石川啄木らが人質に取られる中、一人戦う新聞記者。十二階版「ダイハード」ということです。

帝都物語

荒俣 宏

角川文庫

平将門の怨霊の眠る帝都、東京に現れた魔人・加藤保憲。彼との戦いを描いた伝奇小説の草分けです。加藤=嶋田久作のイメージを作った映画版も。

天海

堀 和久 

新人物往来社

「100年はやいわ〜〜」の迷台詞を残した「1」のボスキャラは実は偉い人だったのです。大名家の若君として生まれ、在野の僧侶として研鑽を積み、徳川家の宰相に至るまでの一代記。